ロサンゼルス・ドジャースで学び、SUBARUで実践する成長の本質

Client 株式会社SUBARU様
Overview
SUBARUは、自動車と航空宇宙の分野で事業を展開するグローバル企業です。 「安心と愉しさ」を提供するクルマづくりを理念に「モノをつくる会社」から「笑顔をつくる会社へ」をビジョンに掲げ、独自の技術とモノづくりの力で、世界中の人々の生活を豊かにすることを目指しています。人事部時代の取り組みについて、支援内容と共にお話を伺いまいました。
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西嶋 一記 氏
ビジネスイノベーション部
ディーラーマネジメントシステム企画開発グループ
「やってみよう」の精神を育てる
SUBARU製造本部の人財育成
当時、私の役割は製造本部における人財育成の企画・運営に携わっており、階層別教育やビジネススキル開発などを担っていました。
2020年から2021年にかけ、製造本部における教育体系の改革を実施していこう。という流れがあり、会社としても全社的に「正しい会社を目指す」ということを発信していました。
製造現場でも、テクニカルな教育は実施していましたが、各職場の雰囲気によりその熱量や温度感が様々でした。
また、当時は社会全体でも変革が求められており、働き方改革による労務環境の改善に加え、新型コロナウイルスの影響で日常生活にも大きな変化が生じていました。
そんな中でも、SUBARUらしさを失わず「やってみよう」の精神を大切にした製造本部の教育体系構築をプロジェクトリーダーとして進めることになりました。
現場で語り、現場で創る。
1万人で考えるモノづくり教育
このプロジェクトを始める時に、副本部長をはじめ関係する多くの方達と議論しました。何となくやった方がいいよね。という雰囲気は昔から感じていたものの、それぞれ抱えている課題は数多くあり、何から手をつければいいか分かりませんでした。
そこで、それぞれ感じている問題意識や取り組むべきことなど、全員でポストイットに書きグルーピングしていきました。
皆で議論し完成したポストイットの数々を眺めてみると、それぞれ感じていることが一緒だと分かり、共通言語で語れるようになりました。
その後は、人事制度に紐づく形で、各職種と役割に応じて必要なスキルセットを検討したり、SUBARUで働く仲間が気持ちよく業務に向き合うためのマインドセットや知識学習を検討していきました。
これらは基本的な話かもしれませんが、教育体系のメンテナンスや現場特有の問題により、独自の成長をとげた部分もあり、中央集権的に全て考えた通りに実行させる。ということではなく、目的や到達点、状態像を伝え、自分なりに考え工夫することを大切にしました。
モノづくりに関わるおよそ1万人の仲間が、現場で思考を巡らせ、やりがいを持ち仕事に取り組んでもらう。こういった取り組みが「安心と愉しさ」につながると考えています。

SUBARUには「挑戦」の機会と応援してくれる「仲間」がいる
このプロジェクトの必要性を感じると同時に私の新たな「挑戦」でもありました。
問題の共通言語化はできても、体系としてまとめその問題に対応する教育方法を検討したり、実際に運用を考えるなど苦労も多かったです。
そんな中「別に失敗しても死ぬわけじゃない」当時の上司から言われたこの一言で肩の力が抜け、目的を見失わず取り組むことができました。そう思えたことも多かったです。
SUBARUでは、自分が成し遂げたいことや解決したいと思うことに対して、手を挙げれば取り組める「挑戦の機会」と、それを支援してくれる「たくさんの仲間」がいます。
最近「若手がなかなか挑戦しない」「熱量が少ない」という声をよく聞きますが、 新しいことに踏み出す前に「失敗したらどうしよう」と考えて、安全な道を選びがちになっているのかもしれません。
だからこそ、このプロジェクトでは「挑戦の機会」に気づき、自ら動くことができる。その能力開発を支援したいと思いました。
挑戦の一歩は小さくてもいい。 大切なものは自らの可能性を信じ、行動することだと感じています。

未来を走り続ける自分自身でありたい
高校・大学・プロ野球と常に新しい環境に飛び込み、自らの限界を押し広げてきました。 ビジネスイノベーション部は新たなビジネスの創造と企業の変革を推進する部門です。その中でも、私たちグループが取り組んでいるBIツールを活用したディーラー各社と連携し、生産性や利便性の向上に取り組んでいきたいと思っています。
また、人財育成という面では明治大学のコーチとして後進の指導にも携わっています。
現在は、大谷選手をはじめとする日本人選手が多く活躍しているドジャースで、私自身も同じ場所で夢を追いかけ、努力してきました。
異国の地での挑戦は「結果を出すことが全て」という厳しい環境がありました。
言葉や文化の壁を越え、日々のトレーニングや試合に全力で向き合い「どんな状況でも自分の力を最大限に発揮することの大切さ」を学びました。
ドジャース時代の経験は私の価値観や考え方を大きく変えました。「失敗を恐れず挑戦すること」「自らの成長に責任を持つこと」これらの姿勢は、野球だけでなく、今の仕事や人生にも活かされています。
野球もビジネスも成長のカギは「挑戦し続けること」であり、私はこれからも新たな未来へ向かって走り続けたいと思います。
西嶋一記 氏
西嶋さんは、横浜高校・明治大学の野球部で活躍し、その後、アメリカのロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結び、プロ野球選手としてプレーしました。異文化の環境の中で、スポーツの育成システムやチームマネジメントのあり方を経験。日本に帰国し、熊本ゴールデンラークス、富士重工業(現SUBARU)野球部へ在籍したのち人事業務に携わる。現在はビジネスイノベーション部に所属。デジタル技術やデータ活用、顧客体験の向上や生産性向上を目的とした業務に取り組んでいます。
Profile 企業プロフィール
株式会社 SUBARU様
自動車と航空宇宙の分野で事業を展開するグローバル企業です。「安心と愉しさ」を提供するクルマづくりを理念に掲げ、独自の水平対向エンジンやシンメトリカルAWDなどの技術を活かした高品質な車両を開発。北米市場を中心に、アウトバック、フォレスター、クロストレックなどのモデルが高く評価されています。 また、航空宇宙分野では、防衛・民間・ヘリコプター分野において航空機の開発・製造を手掛け、陸上自衛隊の多用途ヘリ「UH-2」やボーイング787の中央翼製造など、日本の航空技術を支えています。
創業 | 1953年(昭和28年)7月15日 |
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事業内容 | 自動車事業(SUBARUブランドの自動車の開発・製造・販売) 航空宇宙事業(防衛・民間航空機向け製品の開発・製造) |
売上高 | 4兆7,029億 円(2024年3月末) |
従業員数 | 連結:37,693人(2024年3月31日現在) 単体:17,347人(2024年3月31日現在) |
Client 株式会社SUBARU様
ロサンゼルス・ドジャースで学び、SUBARUで実践する成長の本質